測定バッジの詳細
精度の評価
国土交通省が各社のパッシブ型採取機器を性能確認し、その結果と評価について平成13年8月1日に発表したものが次の表になります。(平成21年4月1日改訂)
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測定のしくみ
このバッジは、空気中のホルムアルデヒド・トルエン等の濃度を高精度で測定できます。
1分間あたり一定割合でむらなくホルムアルデヒド・トルエン等を収集するために、テフロン製の多孔性の薄膜を使用しています。薄膜の微孔は直径約10ミクロンで、ホルムアルデヒド・トルエン等の収集率を適切に制御しています。
ホルムアルデヒド・トルエン等は不安定な物質ですが、バッジ内の固形吸収体の粒によって、安定的で高感度の誘導体化学物質に化学変化させ、分析します。
バッジ内の固形吸収体には測定バッジFはDNPHが浸透したシリカゲル、測定バッジV4・V5は活性炭素粒をそれぞれ使用しています。
分析について
株式会社MCエバテック(旧 株式会社三菱化学アナリテック)内 一般財団法人ベターリビング分室では、郵送されたバッジを分析し、その結果を測定時間の平均濃度(ppm)として求めます。
測定バッジFはジニトロフェニルヒドラジン(DNPH)誘導体化による固相吸着-溶媒抽出法及び高速液体クロマトグラフ(HPLC)で行っています。測定バッジV4・V5は固相吸着-溶媒抽出法及びガスクロマトグラフ法で行っています。
バッジ内の安定的な誘導体化学物質を溶媒で溶出して分析するため、対象物質以外の化学物質による妨害などの影響がありません。
測定バッジの実績
このバッジを開発したアドバンスト・ケミカル・センサー社(米国)は、マサチューセッツ工科大より博士号を授与されたローレンス・D・ロッカー博士により設立され、米国で1977年より30年以上バッジを製造しています。
ロッカー博士は1982年に本バッジの米国特許を取得しています。また日本国内においても2002年3月に特許を取得いたしました。
このバッジは、有害化学物質の室内濃度や職場での被爆量の測定のため、幅広く利用されています。また、何千ものヘルスケア施設、政府機関やいくつかの米国最大級の企業に使用されています。
OSHA(米国連邦労働安全衛生局)・NIOSH(米国労働安全衛生研究所)・HCFA(米国保健・福祉省保健医療資金総局)・米国連邦裁判所が認定済みです。
日本国内においては、国土交通省・文部科学省に採用されています。